「やってみたいこと」探し

2012年06月23日(土) | 保育

海にするか?山にするか?
話し合う子どもたち。 

 梅雨入り前にどれだけ海で遊ぶか?でも、夏本番までにどれだけ山で存分に遊べるか?
また、製作などの室内でのプログラムをどう入れ込むか……大人的にも悩ましいところ。
 
 今までいた保育園、幼稚園でも、極力「今を逃さない」天候や環境に合わせたカリキュラムの変更も可能として取り組んではきましたが、動かせない場合もありました。大人の「予定通り」を遂行する方にどうしても比重が大きい部分もありますから。これは、バランスよく保育の中にいろいろな活動を入れ込む為には仕方のないことです。

 でも、telacoya921の目指す保育は、もっともっと子どもたちが主体となって海や山で一日を過ごすこと。その合間に、大人が考える子どもたちにとって大事だと思えるカリキュラムを入れるのは、今まで以上に至難の業だと感じています。

 音楽リズム的な部分、製作の技術習得の部分、食に対するマナーなどの部分……どれも深く探求して保育に取り込んで来ましたから、telacoya921にはその中のほんの1部しか入れ込めない。
音楽で言えば、歌うことから、手作り楽器で楽しくリズムを刻むこと、最終的には全員が鍵盤楽器を弾けるようになるところまでやって来ました。それには、たくさんの時間が必要でした。「今日は楽器をやる日」と決めて子どもたちに「指導」する。とうとう出来上がった時に感じる気持ちとそれまでに感じる気持ち。子どもたちの表情。いろいろ複雑な想いがありました。

 教え込むことで身に付き伸びる力と子どもたち自身が持っている自然に習得する力。
それらの力を子どもたちが発揮するのは、子どもたち自身がそれを「やってみたい」と感じた時。怖いけど…「やってみたい」難しそうだけど…「やってみたい」今はできないけどいつかは「やってみたい」
この「やってみたい」見つけを一緒にするのが今のtelacoya921だな。
「やってみたい」を見つけたからには、やってみる為の環境づくりに大人は尽力し、やってみたいと思ったからには子ども自身も努力し、「やってみた」結果何を得るのか。
そこを大切にしたいな。
そして、そこから次の何に繋がるのか。
それを楽しみにしたいな。

「やってみたい」を実現させてくれる大人を子どもは信用し、心を許し、認め、頼り、尊敬し、その大人の元でのびのびと成長するんだろう。だからキチンとその大人の忠告にも耳を傾けることが出来る。

子どもといると、本当に大人のずるさは見せられない。大人の世界では問題ないくらいのちょっとのずるさもNGです(笑)

「やってみたい」を見つけてそれに取り組む子どもたちは、小さいながらに「責任」も生まれます。これがその後の「自分で考えて自分で行動する」ことに繋がります。
誰かのせいにしない、自己完結出来る人間形成の根っこの部分かな?

 小手先の技術を指導して身につけさせることは、ある意味簡単。前に立って見本見せて教えれば良いのだから。
一人ひとりの子どもたちからの何かを引き出すことは、大人の思うようには出て来ないし、待つ時間の方がだんぜん多い。みんな一つではない。すぐに結果も出ない。子どもたちの「やってみたい」を引き出す方が責任が重い。だって、引き出したら最後まで責任を持って取り組むべきだから。

でも!こっちの方が断然楽しい!いつも子どもたちの持つ「無限大に柔軟な力」を浴びることが出来るから。
これを封じ込めることのないような保育を目指して頑張るぞ!!

実は、メールを整理していたらtelacoya921初の入園説明会の際の問い合わせメールを見つけました。まだ前の園の主任として忙しくしていた2010年11月の説明会。1才10ヶ月だったお山ちゃんのMちゃんからの問い合わせメールなど(笑)そこから始まった2才児クラスの設定。

そんな訳で、いろいろな想いを感じたのでした。

2年目に入り、本当にありがたいくらいの子どもたちと保護者に囲まれ、自分の目指す保育に取り組めるこの環境に心から感謝です!

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