こんなことがありまして。。。。

2015年05月13日(水) | 保育

昨日の散歩先で。

ある場所で、子どもたちを集めて話をしていたスタッフの目の前を何かが横切った。拾ってみると石。
飛んできた方を見ると、J君と目が合う。
でも、投げたところを見たわけではない。
「誰か石を投げた?」の問いに 子どもたちは首を横に振る。もちろんJ君も。
4月から入ったスタッフと5月から入園したJ君。
お互いにまだ信頼関係が出来上がっている訳ではない。
投げたところを見てない、、、そのスタッフは「透明人間が投げたのかな?」J君「そうじゃないの」
今回は、、、このまま突き詰めない方が良いのか?
疑わしきは罰せず。
ふたりともスッキリしないまま終わってしまった、昨日。

そして、今日。

昨日、怪我をしたA君の件もあったので、おひさま、海ちゃんを集めて私が話をした。

A君にどうなったのかを説明してもらい、ブレーキ(走っていて止まること)失敗すると怖い怪我になることもあるという話をした。
みんなの楽しそうな遊びを応援したいけれど、それが危なくて怖い怪我をするなら、ダメって言いたい。そうしたら、「私が」安心だから。
危なくないようにするには、山の中で走っては「ダメ」高いところからも飛び降りては「ダメ」
なんでもダメって言ったら、みんなはどう思う?

いやだ。。。つまらない。。。。

そうだよね、私もダメってなるべく言いたくない。でも、みんなが怖い怪我をするのはすごく心配。どうしたらいい?

ゆっくり走る(笑)
足のブレーキをもっと うーーーーんって頑張る(笑)

それでも、ブレーキ失敗しちゃたら?

おしりをつく(いいね)
ブレーキどうかな?って考える(お、いいね)

そう、考えるっていうのは大事だよね。こうやっても大丈夫かな?って考えるの。頭には大切な脳があって、それが頭を打って壊れちゃったら、その「考える」ってことが出来なくなっちゃうんだよ。でも、今、誰の脳も壊れていないからちゃんと考えて。

自分で考えて、大丈夫かな?って思って走る(うんうん)

そう、自分たちで怖い怪我にならないように「考えて」ね。それでもちょっと危ないなって思ったら、もしかしたら「ダメ」っていうかもよ。

わかった。。。そうしたら止める。

ありがと。でも、ダメって言われないように考えてね。

わかった!

こうして、危険回避の話を終えた後、昨日の話に触れてみた。
ねぇ、昨日石が飛んできたけど、誰も投げていないんだって?私はそこにいなかったから分からないんだけど。

そう、S(海ちゃん)たちがみんなで集まってお話聞いていたらヒューって飛んできたんだ。

だーれも投げていないのに飛んできたの?本当?嘘はないよね。嘘の怖い話前にしたよね(以前、じっくり話したことがあるので)

A君(海ちゃん)のね、見たのはね、右のほうからヒューって来たんだよ。当たらなくてよかったんだよ。落っこちたの見たら、
石だったんだよ。危ないなーって思った。だから、見てたからA君は投げていない。

そっか。じゃ、一人ずつ石が飛んできた時どんなだったか教えて。

僕は木の方を見ていたから、石が飛んできたのも見ていない。でも投げていない。
私も木の方を見ていたから、K君と同じ。投げていない。
石が飛んできてびっくりした。でも、誰が投げたか見ていない。僕投げてないよ。などなどなどなど。。。。

じゃ、やっぱり、誰も投げていないんだね。じゃ、なんで飛んできたんだろう?

K(おひさま)は、思ったんだけど、さっきA君(海ちゃん)がこっちの方からヒューって来たっていったじゃん。
A君(おひさま)こっちの方にいたんじゃない?(濡れ衣、、、、)

俺投げてないし、、、、と、A君(おひさま、しかも怪我した人)

でも、こっちの方にいたよ、いたよね?(折れないK君)

だーかーらーーーー俺投げてないって!!!!ちょっとキレ気味A君(おひさま)

投げていないのはわかったけど、こっちに方にいたよね(ここは曲げないK君)

だから俺じゃないって!!!(濡れ衣を着せられそうで必死のA君)

ちょっと待って。誰かが、本当のことを言わないと、こうやって違う人が疑われちゃうよ!?

しーーーーーーん

昨日のスタッフが、涙をためて「石を投げることがいけないことなんて、みんなちゃんと分かっているよね。だから、いけないことしちゃったと思って、言えないでいるんだと思う。でも、石を投げられたことよりも、投げてないって嘘をつかれた方が悲しかったよ」と。

そして、私。分かった。嘘を一度つくと、その嘘を隠すためにまた嘘ついて、そして、、、、

S(海ちゃん)が言うから!嘘をこーーーーーんなのに(両手を広げて)たくさん持って大人になるんだよ、やだよな。
(前回この話をした 時のS君はお山ちゃんだったけど、こんなにしっかりと心に入っていたのだね〜)

そう、嘘をいっぱい持って大人になると、嘘だらけの悪い大人になっちゃうんだよね。だから、telacoyaにはそういう子はもういないはずだよね。じゃ、全員目をつぶって。ここまで来たら、もう言い難いかもしれないから、これで最後ね。絶対に目を開けないでいてね。行くよ。本当は石を投げちゃったんだよなっていう人は、今、誰も見ていないからそっと手を挙げてみて。今、正直に言えたら大丈夫だから。

もしかしたら、投げちゃったかも、、、と言いながら手を挙げたのはJ君

みんなは、目をつぶってと言われているので、それを守り、その声に反応しながらも目を開けず、薄眼を開けてチラ見チラ見(笑)

「もしかしたら」は、ないんじゃない?自分のことでしょ?自分でしたことだから覚えているはず。みんなの脳は壊れていないんだから。

間違えて投げちゃったかもしれない  と J君

間違えたも、かもしれないもないよ、投げたか、投げていないか、このどちらかだよ。どう?自分のことだよ。

投げちゃった。。。

そっか。言えてよかったね。そして、その石が誰にも当たらなくて、よかったね。

ごめんね。。。

それを昨日すぐに言えたら本当によかったね。昨日、君は嘘を持って帰ってしまったんだよ。
今日も言えなかったら、今日も明日も嘘をついたまま。
telacoyaではね、前に「嘘をつくこと」についてみんなで話したことがあるんだ。だから、その日からこのみんなは、嘘はついていないはずなんだ。それまでは、怒られたくなくて嘘ついちゃったりしたことはみんなもあるんだけどね。ね、みんな。嘘ついちゃったことある人〜

バラバラバラ、、、、結局全員の手が上がった。

ね、今もみんな正直だったでしょ?嘘ついていないの。嘘ついちゃったこともちゃんと言えたよ。みんなも。でも、J君はまだtelacoyaに入ったばかりで、わからないこと、困ってしまうこととかたくさんあるよね。telacoyaのみんなはちゃんと教えてくれているかな?助けてあげられているかな?嘘をつくJ君を助けてはあげられないかもしれないけど、嘘つかないJ君だったら、みんなは助けてあげられるよね。

助けてあげるよ!
教えてあげる!(みんな、言ったね。約束だよ。本当は昨日、J君が教えてって言ってるのに、これはまだ内緒〜なんて言って教えない場面
も知ってるんだぞ〜)

本当?(大きな目に涙をためているJ君)

じゃ、J君、昨日で最後にして、嘘つくのは。約束できる?そうしたら、きっとみんなは君を信じるから。今日、ちゃんと言えたから。

わかった、、、(J君 涙がこぼれないように我慢しながら)

みんな手を出して。

みんなでJ君の手を触りながら、信じるよ。もう嘘はつかないでね。困ったことがあったら助けるよとお互いに約束。

他にも助けないといけない人がいるよ。新しいお友達はわからないことがまだいっぱいだよ。

あ〜Gくん(海ちゃん)とKちゃん(海ちゃん)だ!!

すると、、、

K(海ちゃん)は、Hちゃん(おひさま)がいつも助けてくれるから!とニッコリ 頼られたHちゃん(おひさま)も本当にいつも
根気よくお手伝いをしているので、そう言ってもらえてニッコリ嬉しそう。

そして、、、、

G(海ちゃん)は困ってない  と。(完璧主義なところがあり、失敗をしたくない、困っても人に頼れないところがあるので、すでに涙目
になっていながらも、こう言っちゃうところがまだまだ力入り過ぎなところだな)

なので、、、、

Gくん、昨日ご飯食べるの遅くなってちょっと心配になっちゃったりしなかったっけ?

すると、、、、

うん、、、

だーれも遅いからってG君を置いてなんて行かないよ。ね!?

Hちゃん(おひさま)が、ゆっくりでもいいんだよ、ちゃんとやったほうがいいんだよ(あなたもそう言われて育ったこの4年だね 笑)
D君(海ちゃん)も、置いてなんて行かないよ〜ちゃんと待ってるよ

G君が乗り越えなくてはならないことは、G君にしか出来ないこと。みんなで見守ってるよ。

J君は今日、ひとつ大きな山を乗り越えたかな?ひとつみんなと近くなったかな?不安を虚勢に変えず、そのまま見せていいんだよ。

良いことも嫌なことも一緒に感じてぶつかって、それをたくさん繰り返して、友だちになるんだよ。絆は深くなるんだよ。

まだまだ始まったばかり。

そのままの自分でみんな子どもらしくぶつかって!それから仲間になろう!

 

 

 

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